IT日記

IT関連製品の使用感など

QNAP TurboNAS TS-120 HDD交換



HDD容量枯渇

以前、QNAPの1bayタイプのNASを中古で購入した際に、おまけで付いてきた1TBのHDDの空き容量枯渇の警告メッセージが表示されるようになりました。

NASは主に以下の用途で使っていました。

  • PCのシステム定期バックアップ
  • nasneの録画データの退避
  • スマホの写真の共有

1つ目のPCのシステム定期バックアップは、PC自体のディスク使用量が増えるにつれて、NASの空き容量も減っていったようです。

2つ目のnasneの録画データは、1つのファイルがかなり大きいため、ある程度まとめて最初にデータを退避させた以降は利用していませんでした。ただ、全容量の半分近くを消費していました。

3つ目のスマホの写真の共有機能は、Qsyncというアプリがスマホからの自動アップロードや、PCから画像を確認するのに便利で、じわじわと空き容量を消費していったようです。


USB外付けハードディスクでバックアップ

QNAPのNASにはUSBポートがあり、そこに外付けHDDを接続することで、1bay(装着可能なHDDが1本だけ)のモデルの場合は以下の2つの使い方が出来るようです。

  • 記録容量の拡張
  • 内蔵HDDのデータのバックアップ

ちなみにTS-120 は2013年頃のちょっと古めの機種ですが、背面の方のUSBは3.0のものが付いていました。

今回は、最終的には大き目の容量のHDDに交換しようと考えて、一旦、現在運用している内蔵HDDのデータを外部にバックアップしようと考えました。

内蔵HDDのデータのバックアップするのもさらに2パターンあるようです。

  • Hybrid Backup Sync機能でのファイルレベルのバックアップ
  • Q-RAID1機能によるファイルレベル(+α?)のバックアップ

後者のQ-RAID1機能によるファイルレベル(+α?)のαの部分は、過去のWEBのレビューや体験談を参照すると、昔は(あるファームバージョンまでは?)、まさにRAID1相当として、内蔵HDD故障時に、外付けHDDを内蔵HDDとして交換することで、そのまま元通り使えるようになったという情報もあったようです。

ただ、実際にやってみるとうまくいかず結局ファイルレベルでコピーして復旧作業に利用できるだけ、という情報の方が多く、+αの部分は実際には無いのかもしれません。


ハイブリッドバックアップ

まずは、Hybrid Backup Sync機能でのファイルレベルのバックアップを実施してみました。

Hybrid Backup Sync: f:id:narazuketabeta:20190127155436j:plain

この機能は外付けHDD以外にも、他のNASや、GoogleDriveなどのクラウドサービスに対してもバックアップを設定できます。

とりあえず外付けHDDには、手元に余っていたIOデータの2TBのHDCR-U2.0を接続してみました。

以前デスクトップPCに接続して使っていたのですが、ときどき調子が悪かったので取り外していました。

久々にPCに接続してみると中身は普通に見れたので大丈夫かなと思い接続してみました。


ハイブリッドバックアップ実行

左下の「外部バックアップ」から設定を開始します。 f:id:narazuketabeta:20190127193415p:plain


外付けHDDを選択します。 f:id:narazuketabeta:20190127193746p:plain


バックアップするフォルダを選択します。 f:id:narazuketabeta:20190127193854p:plain


スケジュールを設定します。今すぐ1回という選択以外に定期的なバックアップの設定なども可能です。 f:id:narazuketabeta:20190127194010p:plain


バックアップジョブの名前を決めます。 f:id:narazuketabeta:20190127194143p:plain


最終確認をすると設定完了です。 f:id:narazuketabeta:20190127194224p:plain


1TB弱のデータ量で、残り時間は約6時間18分と表示されました。 f:id:narazuketabeta:20190127194348p:plain


エラー

そのまま一晩放置していたのですが、以下のようなエラーメッセージが何度も出てきてバックアップはあまり進んでいませんでした。

[USBDisk1] I/O error, sense_key=0x3, asc=0x11, ascq=0x0, CDB=28 00 03 9f 87 d8 00 00 08 00 .

[USBDisk1] medium error. Please run bad block scan on this drive or replace the drive if the error persists.

その後、何度かリトライしてみたのですが同じエラーが出るだけで最後までバックアップ処理は進みませんでした。

HDDはやっぱり壊れかけていたようです。


新しいUSB外付けハードディスクでリトライ

IOデータのUSB外付けHDDの利用はあきらめて、TVの録画用に最近買ったELECOMのSGP-NZ020UBKというUSB外付けHDDを一時的に使ってみることにしました。


f:id:narazuketabeta:20190127202450j:plain

外付けHDDを購入したの数年ぶりぐらいだったのですが、いつの間にかすごく小さく軽くなっていていました。

USBの規格も3.1Gen1対応で高速転送が可能になっていました。


再びバックアップ開始

改めてハイブリッドバックアップを実施しました。

新品だったので問題無いと思ったのですが、なぜかエラーが出てうまく行きませんでした。

一旦NASを再起動したら、うまく行きました。


Q-RAID1でバックアップ

次にQ-RAID1も試してみました。

外付けHDDはELECOMのSGP-NZ020UBKをそのまま再フォーマットして使用しました。

コントロールパネル>システム>外部デバイスのところでUSB外付けHDDを選択して、Q-RAID1を選択しました。

f:id:narazuketabeta:20190127204030p:plain


成功

2日ほど放置したのですが、特に完了したとか成功したというメッセージは出てきませんでした。

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ひとまず使用済み容量が増えなくなったので同期は完了したのかなと思いました。

また、コントロールパネル>システム>バックアップ/復元の画面から、NAS自体の設定のバックアップも取得しました。


NASの内蔵HDD交換

その後、QNAPの内蔵HDDを、容量が大きい別のHDDに交換しました。

NASの設定や管理機能はHDD内に保存されているからか、HDDを交換するとNASは初期セットアップしなおすことになります。

ただし、このタイミングではまだ設定のバックアップデータを使った復元は実施しない方がよいそうです。

Q-RAID1でバックアップした外付けHDDからデータを書き戻す前に、空の内蔵HDDの状態を同期してしまい、バックアップしていたデータが消えてしまうかもしれないそうです。

大枠の手順としては、内蔵HDD交換>NAS初期セットアップ>外付けHDDからQ-RAID1のバックアップデータをコピー>設定のバックアップデータで復元、となると思います。

外付けHDDからQ-RAID1のバックアップデータをコピーするのは、 この画面が出たら1番上の「ファイルを開いて見る」を選択し、通常のFile Stationでフォルダ単位でコピーを行いました。

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復元完了後: f:id:narazuketabeta:20190127223354p:plain


復元時に気になった点

大きな問題は無かったのですが、以下のような点が気になりました。

  • 追加していたアプリは復元されない(これは各アプリを再インストール&再設定にて対応)
  • アプリを追加しようとAppCenterの画面を開くとTVMosaicの紹介画面が出てくるがキャンセルが出来ずその先に進めない(具体的な対処方法不明、いろいろいじっていると何かの拍子に消えたような・・・)
  • バックアップデータから書き戻すときにまとめて書き戻せない(フォルダ単位で1つずつ対応)
  • トップのディレクトリのフォルダが存在するけど選択できないなど挙動が怪しい
  • 地デジ録画データの移動アプリ(sMedio DTCP MOVE)をインストールしてもショートカットが出てこない、起動してもNASにつながらない(削除して再インストールで解消)
  • sMedio DTCP MOVEの移動履歴情報は復元しない

次回は、HDDクローンのツールなども試してみたいと思います。